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てんかん検査の内容、何故判明するのか

2020年03月18日

外来診察中にてんかん発作を経験することは稀です。
そのため、てんかん発作時の症状を患者や家族などに確認しながらてんかんの診断はされていきます。
初診での問診の内容は、発作の始まりの様子から発作の持続時間、痙攣の症状、意識の有無などの確認となります。
そのほかの問診の内容としては、大きな病気の有無や頭のケガの有無、心臓の病気の有無などの確認があります。

問診の後に、てんかんの確定・鑑別診断のための検査が行われますが、検査には、脳波検査、MRI、CT、血液検査などがあり主治医の判断により行われます。
必要に応じて、ビデオ撮影を行いながら脳波を同時に記録したり、放射性医薬品を体内に投与して血流量などで脳の動きを確認するSPECTやポジトロン核種を体内に投与して、脳における酸素の消費量を調べたりする場合もあります。

てんかん検査で最も重要なのは脳波検査です。
脳の神経細胞が出すわずかな電流を記録することで、脳の異常を診断することができます。
正常時の脳波は小さな波が記録されますが、てんかん発作が起こる時には神経細胞が大きな電気を発するために、大きく尖った波や幅の広い大きな波が現れます。

脳波検査では、波の形だけでなく、その出方によって脳のどの部位が電気を出しているかも判明するので、発作型の判断をすることができます。
てんかんの中には、発作を起こす箇所が脳の深い部分だと脳波の異常をとらえにくい場合があったり、異常波が出る頻度が低いと脳波検査では判明しにくい場合があります。

画像診断であるMRTやCT検査では、大脳がどのような状態になっているのかを確認します。
CT検査では、X線を利用して体内の様子を輪切りにした状態で画像化します。この検査によって、脳の中の腫瘍や外傷、血管の異常などが判明します。

MRI検査では、電波により体内の様子を画像化します。
CT検査ではとらえにくい部分を見ることができ、脳のわずかな異常を発見することに役立ちます。
てんかん発作が起こる部分の確認やその部分の状態を知ることができます。

てんかん検査や入院にかかる費用について

外来初診の場合、採血・脳波・MRIなどの検査と診察で健康保険を使っておよそ1万5千円ほどの費用がかかります。
薬が処方される場合は、別途薬代がかかります。
てんかんと診断された場合は、自立支援医療費制度の対象となり外来医療費の自己負担額が1割になります。所得に応じて自己負担の上限額が決まります。

てんかん手術に必要な入院期間は施設により異なります。外来の診察で外科的治療の可能性がある場合には、検査入院をする必要があります。
検査入院では、終夜の脳波検査や24時間のモニタリングによる発作の確認、画像診断、神経心理学テストなどが行われます。
検査入院の期間は平均で3週間ほどです。1回だけの手術の場合は約5週間を要します。
検査入院でてんかんの焦点がはっきりしなかった場合には、脳の表面に直接電極を置く電極留置手術をすることとなり約7週間ほどの入院が必要となります。

入院治療の費用は、高額療養費の払い戻しを受けられる場合があります。
医療機関や薬局の窓口で支払った金額が、ひと月あたり一定の金額を超えると超えた分の払い戻しを受けることができます。
入院の場合は、限度額申請書を事前に提出しておくことで自己負担限度額までの支払いにできます。

入院費・外来診察費・薬代などは高額医療費還付制度の対象となりますが、食費と差額ベッド代は対象となりません。
高額医療費の払い戻しについては、本人の請求が前提となりますので還付方法を事前にきちんと把握しておくことが大切です。

てんかんの検査や入院の費用は、非常に高額になるイメージがありますが、日本の医療制度は、所得や疾患の種類に応じて患者の負担が軽減されるように配慮されています。
費用についての不安がある場合は、病院のソーシャルワーカーや窓口に相談して優遇措置が受けられないかなどの確認を十分にしましょう。